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2011年09月16日 (金)
企業で参加されていた工画堂スタジオさんの痛車
さて、Girls Love Festivalの記事の締めは、主催者さんへのインタビューなどで終わりにしたいと思う。即売会を主催する原動力、また注意していることやその準備など。普段何気なく参加している即売会の裏で、多くの人たちが動き支えていることを感じてもらえればと思う。
–GLFということですが、百合系オンリーというと京都の「メイデンズガーデン」のイメージが強いのですが、関東でも開催しようと思ったきっかけは何になりますか？
主催者様（以下 主と表す）もともと、百合のジャンルだと「マリみて」過去を振り返ると「セラムン」が好きだったんです。そんな時にあるサークルさん、もう既に活動を止めてしまわれているのですが、その方が出している本を見て（こういう本を扱った即売会を行いたい）と、思ったのがきっかけです。そして、そのサークルさんにイラストを依頼して一回目の即売会を開催しています。その流れで、実はカタログも良く見ると百合ではなく「少女恋愛」という言葉から始まっているんです。この「少女恋愛」という言葉もそのサークルさんから貰ったんです。なので、GLFは必ず「少女恋愛」という言葉がつくんです。今、6回目まで来ましたがまだまだです。ケットコムさんにもご協力いただいて、やっとなんとか…。ってところです。
–イベントを主催する原動力とは何なのでしょう？
主 本日くらい（130スペース程度）のイベントであれば、自分が全スペースを回って挨拶することが出来ます。そこで、サークルさんに「次やるんですよ。」って話をしたときに「また参加します。」って言っていただけることですかね。それだけですよ。それ以外に何も無いです。
–今回6回目ということで3年間開催してらっしゃいますが、他にも即売会を主催されたことはあるのでしょうか？
主 ちょっと昔に実家の方で、完全なオールジャンル即売会を2回くらいやりましたね。後は東京でオンリーイベントの主催さんの下でスタッフをやったりしていました。
–イベントを開催していくと、手伝ってくれるスタッフさんがどうしても必要になると思いますが、どの様に集めているんですか？
主 基本的には、スタッフとして入ってくれた人が、新たに人を巻き込んで連れて来る。という形でスタッフが増えていきますね（笑）
–芋づる式ですね（笑）
主 そうやって集めるしかないです。
–前回、秋葉原電脳組のオンリーを主催された「まきまき準備会」の主催さんへのインタビューで『イベントの主催にもっと若い人が増えてほしい』という意見があったのですがこれについてはどのようにお考えですか？
主 僕は比較的若い方だと思ってまして、上の方達からいろいろと教えていただかないと出来ないので、難しいところです。若い人にも入ってきてほしいですが、いきなりやるのは難しいです。さらに、他のイベントのシティとかコミティアでもプチオンリーとか企画されているんです。
–コミティアですと、部活動って名前で開催されてますね。
主 そうです。ですので、オンリーの主催というのもなかなか難しいです。正直、私自身まだまだ力が足りないと思っていて、日々努力中です。
–では、オンリーというイベントを主催する際の問題や悩みなどはどのようなものがあるのでしょうか？
主 参加されているサークルさんが複数ジャンル手がけているということは良くある事なので、せっかく参加しようと思っても似たようなジャンルのイベントが重なってしまい出れないといった事があるので、主催者の間でもイベント開催の日程を上手く融通しあってサークルさんに負担がかからない形でイベントを主催したいですね。結果的に、似たようなジャンルが何週間も連続してしまうこともありますからね。
–横のつながりが大事になってきますね
主 実際にはなかなか難しいんですよね。結局やっていく中でお互い迷惑かけたり頼ったり頼られたりしながら行くしかないのかな。と、考えているところもあります。今僕は頼るばっかりの側になってしまっているので、申し訳ないと思っています。また、他のイベントさんがやっているやり方を参考にして勉強していく。というのも大事ですね。難しいですよ。オンリーの主催って。
ここで、ケットコムさん登場
ケットコムさん（以下 ケット と記す）赤字出さなければ御の字だよ。うちが前にオンリーやったときは毎回10万位赤字出しちゃって。
–その金額の赤字だと、主催の体力が持ちませんよね。楽しくても続けるためにはどうしてもお金の問題は避けられないですね。
ケット ただ、その時は良い会社に居て給料良かったんでなんとか大丈夫だった（笑）今はあんまり給料多くないからちょっと辛い（笑）
主 赤でも「やっちゃったかなぁ～」で済んでいるうちは良いんです。
ケット そうそう！そういう事！！まさにそれ！
主 数万円で、自分のための夢空間を買ったんだ！って思えれば良いんですけど（笑）この規模の会場借りると、大失敗すると厳しいです。あ、そうだ実はちょうど今かかっている放送なんですが、これは事前にお願いして録音したものになるんです。
–かなりきれいな声ですが、声優さんに頼んだんですか？それとも自分達でやられたんですか？
主 実は、ニコ生の生主さんにお願いしたんです。
–おお、なるほど！そういう意味だと、今っていろいろとやり易いですね。
主 本当にそうだと思います。こういう感じで色んな所を繋げて行くしかないんです。
–確かに、いろいろと努力して魅力あるイベントにして。多くのサークルさん、多くの参加者に来て頂かないと、赤になってイベントを続けていけない。赤が続くと、まずは主催さんの体力がもたないですね。
主 なので、今はPioを使う主催者間で備品を共通化したりして経費の削減を行っています、来週とかぷにケットさんが「スーパーヒロインタイム」ってイベントやるんですが、そこと備品の共通化もしています。オンライン申し込みも横のつながりで共通化に向かっています。ただ、どこも独自の部分があるのでなかなか難しい部分もあります。まずは、お互いの協力体制を強化していってる。というところですね。実は見本誌読書会もやって、よりこのジャンルに興味を持っていただけるように動いていたりもします。が…なかなか難しくて。
救急箱がしっかりと準備されている
–読書会というとコミティアさんがよくやってますね。そういえば、受付の中をよく見ると救急箱とかも用意してあるんですね。
主 そうですね、コミックマーケットも同じように準備してるんですよ。うちも規模は小さいですけど同じように準備はします。何かあってからでは遅いですし。同人誌即売会では起きていませんが、一般のイベントでは熱中症で倒れてしまう方など居ますからね。
–最後に今後考えているイベントがありましたらお教えください
主 まずは、7回目を半年後来年3月末か4月始めを考えています。他の主催者さんと日程を調整しています。
–百合系だとどんなイベントと被るのを避けたいんでしょうか？
主 まずは、コミックシティ・サンシャインクリエイション・コミティアですね。あと、あ、Jガーデンって知ってます？
– サンシャインでやってるBLオンリーですよね。実は取材考えてるんですよ。というが、僕自身BL好きなんで前から行きたいと思ってたんですよ。でも、ちょっと怖くて（笑）
主 実は意外と被るんですよ。商業作家さんはBLと百合両方やってらっしゃること多くて。なので、そこは避けるように頑張ってるんですけど。なかなか避けきれないですね。今日の例大祭みたいに。でも、今回のように100以上のサークルさんに参加していただけるようになったので、これからも安定して維持していきたいです。裾野を広げて少しでも多くの人にこのジャンルの素晴らしさを知ってもらいたいですね。
主催者様、長時間にわたるインタビューにご協力いただき、ありがとうございました。
このように、主催側は即売会を続けるため、条例への対応。参加者を楽しませるために、アフターイベントの企画。今回の「Girls Love Festival」では、公式の打ち上げを主催し、参加者との交流も図っている。同人イベントの主催がどの様な仕事をしているか少しでも感じていただければ幸いに思う。たまには、オールジャンル系の大きなイベントだけではなく、小さなオンリーイベントも参加してみてはいかがだろうか？今後も特色あるオンリーイベントを取り上げていくので、お楽しみに。
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